まんぷく30話は、福子が「忠彦は画家で、萬平は発明家。今は生きるために判子を作っているけれど、萬平さんはいずれはみんながびっくりする発明をする」と萬平に断言しているところから始まります。

 

夜、克子たちと作業をしていた鈴は、判子の売り上げが伸び悩んでいることに不満を覚えていました。福子たちの判子屋が繁盛しているのを見て、同業者が増えてしまったことが原因のようです。

 

朝、忠彦のアトリエで寝ている神戸が目を覚ますと、忠彦が真剣な表情で真っ白なキャンバスに向って座っていました。忠彦が絵を描き始めると、神戸から話を聞いた克子が忠彦に声をかけます。

 

忠彦は今までの絵は無理だが、今までと違う絵が描けるかもしれないと考えていることを克子に話します。「やっぱり自分は絵を描きたい。許してくれ克子」と謝る忠彦に、克子は「許してくれも何もあなたは画家じゃないですか」と目に涙をためながら嬉しそうに答えていました。

 

忠彦が絵を諦めないことを知り、鈴は判子屋をどうするのかと不満そうです。さらに、福子と萬平は家を出ることにすることを話しました。鈴には克子たちを支えて欲しいとお願いします。

 

世良は萬平とラーメン屋で食事をしながら、判子屋の事情を聞いていました。萬平が判子屋から抜けることに世良は賛成の様子で、萬平に判子屋は似合わないと笑っていました。萬平も、すさんだ世の中だからこそみんなが喜ぶことをしたいと話していました。

 

すると、世良は軍の倉庫の借り手を探している不動産屋が居ることを萬平に教えます。倉庫の中には何があるのかは不明で鉄くずがあるだけかもしれないと説明し、不動産屋は確実に借りてくれる人にしか中は見せないと言っているようです。

 

倉庫の場所は泉大津で、福子の親友であるハナが住んで居る場所ということが分かり、福子は畑が多く食料にも困らなそうな場所だと、乗り気になっていました。ある日、香田家に真一が無事帰国しみんなに顔を見せにきました。

 

真一も中国からなんとか戻って来られ、お互いの無事を心から喜んでいました。話がひと段落し、忠彦は真一に預けられた絵を返します。その絵は亡くなった咲が気に入っていた桜の絵で、真一はその絵を見た瞬間に咲を思い出し泣きだします。

 

泣いているところを福子たちに見られたくなかったのか、真一はそのままアトリエから忠彦の靴を履いて香田家を去って行きました。置き去りにされた真一のボロボロになった靴を玄関で見つめながら、萬平は「口に出せない気持ちは誰にでもある」と福子に話していました。

 

けれど、福子たちはそろそろ自分たちの今後についてもみんなに話さなければならないと心を決めます。翌日、二人で泉大津に行くことを鈴たちに報告します。鈴はおどろいて判子屋はどうするのか尋ねます。

 

萬平は判子の販売はもう頭打ちで、これからは従業員を減らした方が収入は安定すると話していました。自分たちが居なくなれば、忠彦も今まで通りの生活がしやすくなると話し、鈴には克子たちを支えて欲しいとお願いします。

 

一緒に話を聞いていた神戸は、自分も連れてってくださいと頭を下げます。収入を安定させるために福子たちが出て行くのに、自分が居座るわけにはいかないと話していました。

 

すると、鈴も一緒に出ていくと言い出します。鈴は、自分たちが居なくなれば、忠彦の実家も助けてくれるはずだと考えていました。

 

克子の娘・タカはみんな出ていくことを寂しがりますが、忠彦は自分たちに止める権利はないと克子やタカが引き止めないよう制し、福子たちのおかげで、忠彦不在でも子供たちも暮らしていけたことを感謝していました。

 

忠彦の話で克子も納得していましたが、タカは別れが寂しいらしく泣きだしてしまいます。そんなタカを福子が目を潤ませながら微笑んでいるところで今回のお話はおしまいです。